自立と依存は紙一重。目指すべきは相互依存の道|七つの習慣
「自立と依存」はコインの裏表のようなもの。実は同じ性質のものだそうです。目指すべきは、「真の自立と相互依存」。
「我々の直面する重要な問題は、それをつくったときと同じ考えのレベルで解決することはできない」(アルバート・アインシュタイン)
個性主義で生活する中で私たちがつくってきた人間関係などの問題は、実はもっと深い根本的な問題の結果であり、その問題が生じたときに考えていたような上辺だけのレベルで解決することはできないということだ。
.
今回は、「自立」と「依存」の弊害と、最終目標は「相互依存」なんだという話です。
自立も依存も、結局は同じ
人生は本来、極めて相互依存的なものである。自立的な考え方で、最大の効果性を達成しようとすることは、まるでテニスをゴルフのクラブでするようなものであり、その現実に見合った道具ではない。
依存しちゃいけないと思うと、極端な自立に傾くことがあります。すなわち、「他人なんて関係ない」と他人を無視するやり方。自己主張ばかりで人の意見を聞こうともしない頑固さ。
自立なのか? 依存なのか?と迷うときがありますが、結局はどちらも同じだそうです。
「私」なのか「あなた」なのかの違いであって、実はやってることは同じ。
たいていの自己啓発は、「自立」をうたっています。「自己尊重」「自己尊敬」「自分らしく」。だけどそれは、「真の自立」ではない。
行き着く先は、「足かせを捨てたい」「解放されたい」「自己主張をしたい」。それは、状況や環境に依存しているのであって、結果的に「依存」と変わらない。
「この環境がなければ」とか、「他人の意見さえなければ」とか。
だから「自立」と言っても、実は「依存」。
他人の欠点に対して過剰反応をし、コントロールできない周りの人や状況に対して被害者意識を持ってしまう依存性なのである。
じゃあ、どうしたらいいのか?
非常に悩みますが、その答えは「相互依存」だそうです。
「私たち」はできる。
「私たち」は協力する。
「私たち」が才能と能力を合わせれば、もっと素晴らしい結果を出すことができる。
◎自分の努力と他人の努力を引き合わせて最大の成果を出す。
そして、「相互依存」の基礎となるのは、「真の自立」。
「依存」と同じ意味での「自立」ではなく、本当の意味での「自立」があるそうです。
真の自立を達成することにより、周りの状況に左右されるのではなく、逆に周りの状況に作用を及ぼすことができるようになる。これは、状況や他人に対する依存性から解放されることであり、それなりにふさわしい目標だといえるだろう。
ただし、「真の自立」は、それなりにふさわしい目標であって、本当の目標ではないというのです。
でも、「相互依存」は「真の自立」がなければ達成できない。
だから、七つの習慣では、まずは「自立」の課題となっています。土台をしっかり築こうということですね。それが最終目標ではないことを自覚しつつ。
本当の相互依存は、ほとんど理解されていない
他人があなたのことをどう考えているかということを気にしなくなるにつれて、彼らの気持ちや自分との関係をもっと大切にするようになる。他人の欠点があなたの生活を支配しなくなる。自分の心の奥底に確固たる中心を持つようになり、周りの世界の変化に振り回されず対応できるようになるのだ。
結局、「七つの習慣」とは、「相互依存」を達成するための「習慣」のようです。
七つの習慣の構成
①②③「真の自立」(相互依存の土台)
④⑤⑥「相互依存」
⑦ 「自分磨き」(相互依存の助け)
- 自己克服と自制に関連した習慣。
- 自分を信じる力。
- 自己理解が深まり、自分の本質・価値観・能力に目覚めるようになる。
- その目覚めた価値観に基づいて生活をする。
- 他人との比較ではなく、自分の中から自分を定義できる。
- どう見られるかが気にならなくなる。
- 最終目標ではないことがポイント
- 悪化した人間関係を築き直す能力とやる気。
- 人間関係が改善される。
- 堅固で、創造的な人間関係が構築される。
- 自分を充電する習慣。
- 自分の欠点を見つめ直す。
- 真の自立と相互依存に大きな影響を与える
相互依存を達成している人は、ほかの人と深くかつ有意義な関係を築くことができ、彼らの持つ巨大な能力や可能性といった資源を自由に活用できる。しかしながら、相互依存とは、自立した人しか選べない領域である。
資源を自由に活用できるということは、P/PCバランスで資源と結果を大切にするとは、相互依存の世界ということですね。
たしかに、今までのやり方とまったく違います。
特に、「真の自立」は土台であって最終目標ではないこと、「自分磨き」は真の自立と相互依存に影響を及ぼすものであるべきこと。
考えさせられました。自己満足で終わっていては相互依存にたどり着かないのだと。
そんな視点で努力したことがあったかなぁ?
自分に対して忍耐強くあってほしい。成長のプロセスは行きづまりやすいものだ。自己改善の領域に入ることは、まさに聖地ともいえる神聖な場所に足を踏み入れることである。しかし、これに優る投資はない。
忍耐強く取り組むしかない。
**
私は、母親と職場の人にイライラしてしまうことが多いのですが、きっと、私が「自立」で、相手は「依存」なんだなと思いました。
私は、「自分のやり方でやりたい」と思う。相手は、「なぜ、私のために○○してくれないの?」と言う。
結局のところ、どちらも依存だったんですね。
そこを、「真の自立」と「相互依存」の方向へ、自分が歩みを進めていけるのかどうか。
2019年の最後には、これができたと言えるようになりたいです。