頭のモヤモヤは、文字に書き出さないと形にならない|「言葉にできる」は武器になる
自分を知るためには、自分が使っている言葉を掘り下げること。
漠然としたまま頭の中に放置していては、モヤモヤは解消できません。
どんどん書き出して、自己理解を深めよう。
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自分の考え・意見を育てるには、「内なる言葉」に気づくこと。
「内なる言葉」に気づいたら、それを取り出し、どんどん幅を広げる、奥行きを深めていく。
そうすると、モヤモヤは解消され、スッキリしていきます。自分の「意見」が何なのかがわかってくる。
「雨」という漠然としたものを、「線」にして形を与えたように。
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「言葉にできるは武器になる」
「内なる言葉」をどんどん書き出す
自分の考えは、頭の中では育たない。
文字として書き出し、客観的に眺めることで育っていくものだそうです。
人は、頭の中で考えるということが、どうやら苦手のようです。
常にモヤモヤするし、常に混乱している。野生時代の名残かもしれません。
その昔、言葉が発達していなかったときは、シグナルや合図や鳴き声だけでコミュニケーションをとっていました。(個人的な推測ですが)
でも、脳が発達した今は、合図だけでは何だかモヤモヤする。どうにかして言葉にしたいわけです。
だけど言葉にするのが難しい。だから混乱するのですよね。
そんなときは、文字に書き出すという作業が役に立つ。
脳は意外と、アナログなのですね。
また、言葉というのは、一瞬で浮かび、一瞬で消えていくもの。
何かが頭に浮かんだら、すぐさま書きとめないと何も残りません。
メモをとる習慣が大事です。
夢と同じですね。起きた瞬間は鮮明に覚えているのに、ヨイショと布団をはいでいるうちに、もう忘れてしまう。
不思議です。もうちょっとメモリ機能が発達してくれればいいのになぁと思いますが。
だからこそ、「メモ術」なる本がたくさん出版されているのでしょう。
いかに書きとめるかで、他人との差別化もできるのです。大多数の人ができてないことですから。
いいことを思いついたのに、すぐに消えちゃった! なんだったっけ?ということだらけ。
そこを書きとめていくことで、確実に、今までとは違う何かが得られそうですね。
そして、せっかく書きとめたなら、そこに幅の広さと、奥行きの深みをつけていくことです。
思考の幅と奥行き(広さと深さ)
幅と奥行きとは、図にするとこんな感じ。
横軸の幅は、同じようなものを列挙する、または、違う観点で見た場合を書きとめてみる。
視野を広げようということです。
縦軸の奥行きは、一つ一つに対して本質にせまってみる。
考えを深めようということです。
深めるコツは、質問を繰り返すこと。
- なぜ、そうなのか?
- それは、いったい何なのか?
- 本当に、そうなのか?
それだけでも、「深まり」の完成。
横と縦で考えると、シンプルですね。
その際の注意点は、横軸を優先することだそうです。
なぜなら、一つだけを突き詰めていくと、偏った見方から抜け出せなくなるから。
まずは幅を広げる。いろんな観点から眺めてみる。全体を俯瞰してみる。
それから深める。
深めるときの合言葉は、「なぜ?」「で?」「本当に?」です。
「なぜ?」 理由をどんどん掘り下げていく。
「で?」 結局、何? どうしたいの? 自分の論点が見えてきます。
「本当に?」 もう一度、疑ってみるということ。
横と縦を繰り返していけば、視野が広がり、考えが深まるということです。
ちょっとしたことでも試せますね。
「あ~イライラする」→「なぜ?」「で?」「本当に?」
「〇〇がわからない」→「なぜ?」「で?」「本当に?」
日常の小さなことでも、どんどん幅と奥行きを作っていくことができます。
そうするなかで、思ってもみなかったような自分の意見に気づくこともあるかもしれません。
ちなみに余談ですが、「広げる」とは「拡張」なので、「拡げる」とも書きます。
だけど意味は同じだそうです。どちらの漢字を使ってもOK。
私はあえて、「広げる」にしました。「広さ」のほうがイメージしやすいので。これは、どうでもいい話です。
自分の考えに、「幅と奥行き」=「広さと深さ」をもたせる。
図で見て初めて、なるほどなあと思いました。
視野を広げるとか、考えを深めるとか、軽く言ってたけど、その意味を理解できてなかったです。
横軸を広げるために
では、横軸はどうしたら広がるでしょうか?
そのコツとして、個人的には、次の2つの手法が腑に落ちました。
- 真逆を考える
- 他人になりきってみる
真逆の発想ってなかなかできませんよね。そこをあえて、逆のことを書いてみるということです。
イライラする ⇔ ワクワクする
行きたくない ⇔ 行きたい
書いてみると、あれ?って思うことが出てくるかもしれません。
そして、他人になりきってみること。
自分以外の人なら、このことをどう考えるだろう?と想像してみるのです。
○○さんなら、どう思う?
○○さんの立場では、どう見える?
なぜなら、新しい考えを受け入れるためには、自分の常識を捨てることが必要だからだそうです。
「自分は・・・」という、自分へのこだわりを捨て、相手の立場になってみる。相手の状況ならどう見えるのかを考えてみる。
別に、同意や共感をしなくてもいいので、仮設として書いてみるだけでも、効果はありそうです。
いきなり他人のことを思いやるのは難しいですが、まず書いてみるだけなら、取り組みやすいですね。
そのほかにも、いろいろと「言葉」を磨く手法が載っていましたが、要は、「とにかく書く!」 それに尽きます。
文字にしてみないとわかりません。自分の脳を過信するのはやめて、手動的な方法で思考を整理してみよう。
パソコンも、メンテナンスや更新をすることが不可欠です。
自分の脳も同じ。放置せずに、メンテナンスを重ね、「自分だけの意見」を育てていく。
毎日、たくさんの情報にさらされているので、外に書き出して容量を確保していかないとフリーズしてしまうのです。
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「頭がモヤモヤする」「自分が何を考えているか、わからない」
ずっと、そんなふうに悩んでいましたが、外に出そうとしていなかったなと改めて思いました。
「内なる言葉」は、文字にして、頭の中から取り出さないといけないんですね。
そもそも、生み出すとは「外に出す」こと。
極端な表現をしてしまえば、お腹の中にいる赤ちゃんを外に出して、人間にすることです。
最初は、人間とも思えない形をしていた。
それを、お腹の中で育てて、外に出すことで始めて「人間」という形になる。
言葉もそう。
自分の中で育てて、外に出すことで始めて「意見」という形になる。
内側でモヤモヤしているものを、育てて外に出し、形にする。
それが、生み出すという意味でしょうね。
私は、とても視野が狭く、自分のこだわりや偏見で物事を判断してしまいがち。
そのせいで、何かとトラブルを起こしやすい。対人関係でもメンタル面でも。
それでも、こだわりを捨てるという意義を見い出せずにいます。
もっと、幅と奥行きのある人間になるために、読み書きを繰り返してみようと思います。
果たして、効果は出るだろうか?
絶賛、検証中。
ひとまず、書き出す作業を習慣化して、「言葉」と「意見」を磨いてみよう。