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人間関係は人生のタスク:逃げずに共同体の意識をもとう

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え


この本では意外にも、
人間関係と向き合うことを
重視していました。


組織や人間関係から離れる、
という内容ではなかったのです。


タイトルからは
想像できませんでした。


まずは、
人間関係を考えるベースとして、

①人生のタスク
②共同体感覚

という概念について。



①人生のタスク

自分の足で立ち、自分の足で対人関係のタスクに踏み出さなければならない。「この人はわたしになにを与えてくれるのか?」ではなく、「わたしはこの人になにを与えられるか?」 を考えなければならない。それが共同体へのコミットです。



人生のタスクとは

「社会的な存在として生きるとき、直面せざるを得ない対人関係のこと」



人間関係は「人生のタスク」
そして、人生のタスクから
逃げてはいけないのです。


ちょっと衝撃的な考え方でした。


他者との協力なしには、
どんな仕事も成り立たない
だからこそ、
きちんと他者と向かい合うこと。


相手の顔色をうかがうのではなく、
嫌われる勇気を持ちつつ、
向き合うのだ、と。


私としては、
人から嫌われてもいい、
もっとワガママに生きていこう!


という内容を期待していましたが、
まったく逆でした。


結局は、
「協調」を大事にするんです。
自己愛だけで充分だったわけでは
ないんです。


ちょっと残念!でもありますが、
やっぱり、
人は人と、向かい合うべきなんですね。


そして向かい合うべき人間関係は、
具体的には、


仕事・家庭・友人


その3つのタスクを乗り越えよ、と
アドラーは語っています。



仕事そのものが嫌になったのではありません。仕事を通じて他者から批判され、叱責されること、お前には能力がないのだ、この仕事に向いていないのだと無能の烙印を押されること、かけがえのない「わたし」の尊厳を傷つけられることが嫌なのです。


「仕事が嫌になったのではない」
との言葉には、
ちょっとドキリとしました。


たしかに、仕事が嫌なのではなく、
人間関係から逃げたいだけです。
なんだかんだと言い訳を並べてても、
結局はそこですよね。


自尊心が傷つけられることが、
我慢ならないんです。


人は、自尊心を傷つけられることが
一番イヤなんですよね。


だから、何かで悩んだら、
自尊心が傷ついてるのかも?と、
自分に問いかけてみるときかも。


どうして傷ついたのか? 
何を望んでいるのか?


そこから、
自分が見えてくるはずです。


そこを深掘りしていくと、
他人の自尊心も
傷つけてはならないことが
よくわかってきますね。


自分の自尊心を大事にすると同時に、
他人の自尊心も傷つけないこと。


人生のタスクと向き合ううえで、
そこが、とても大切なところ。


「人を動かす」では、
他者との効果的な対話法は、
議論をしないこと
誤りを指摘しないこと
が書かれてました。

自分をわかってもらうための2つのコツ~「人を動かす」 - ichigo's blog



それは、
相手の自尊心を傷つけないためです。


自尊心が傷つけられた人は、
絶対に話を聞こうとしません。


実のある対話をするためには
傷つけてはいけないのだと。


自分自身も、
何かに背を向けてるとしたら、
自尊心が傷ついてることが原因です。


とっても難しいんです。
ちょっとしたことで
自尊心は傷つきますし、
他者の自尊心も傷つけてしまいます。


人間関係で不快な気分になるのは
そのせいです。


だけど、それでも、
人生のタスクから逃げるのはやめよう、
向き合うなかに幸福がある。


ということです。


でも、仕事の人間関係に向き合うのは、
難しいですよね。


仕事上で関わると嫌な面も見えてくるし、
理不尽なことも多いし、
いい上司やいい同僚って、
なかなか出会えないものです。


だからと言って、
「認めてくれない」
「わかってくれない」
と言ってるだけでは、
逃げてるだけってことです。


そういう意味では、私は、
人生のタスクから
逃げて続けてしまいました。


家庭や職場で、
どうしても向き合えなかったのです。


理由はいろいろあるのですが、
人生のタスクから逃げたという点において、
やっぱり自分が間違ってたと思ってます。


逃げてはならない、ということです。どれほど困難に思える関係であっても、向き合うことを回避し、先延ばしにしてはいけません。たとえ最終的にハサミで断ち切ることになったとしても、まずは向かい合う。いちばんいけないのは、「このまま」の状態で立ち止まることです。


「どれほど困難に思える関係であっても」


いかがでしょうか? 
誰の顔が浮かびますか?
向き合うことはできそうですか?


なかなか厳しいですね。


それでも、
向き合うことでしか変われない。


そして、向き合うためには、
自分は相手に
何を与えられるか?が大事。


それが、次の共同体感覚の話です。



②共同体感覚

他者を仲間だとみなし、そこに「自分の居場所がある」と感じられることを、共同体感覚といいます。


またまた驚きの内容が出てきました。


組織から自由になろうという話では、
まったくありませんね。


むしろ組織(共同体)に貢献しようと。


そのためには、
他者を仲間だと思うことが
ポイントだそうです。


味方だと思えば、
協力も応援もしたくなりますね。


「信じよう」なんて思わなくても、
普通に信じてると思います。


信頼がないというのは、
「敵」だと思ってる証拠です。


周りが敵ばかりなら、不安だし怖いし、
逃げ出したくなるというよりも、
むしろ逃げ出さなきゃいけないですよね。
だって敵ですから。


たった一人で、
敵陣に放り出されたようなものです。


笑顔でいられるわけがありません。
夜も眠れるわけがありません。


本能として当たり前のことです。


昔、親から言われたことを、
思い出しました。
「家族は敵じゃない」と。


そう、敵だと思ってたんです。
味方じゃなかった。
信頼はありませんでした。


だから、家にいても、
笑顔になんてなれなかった。


今さらながらに、
両親の正しさを感じています。


あの時、
手を差し伸べてくれてたのに、
私が受け取らなかった。
相手を敵だと思い込んでいたからです。


どうしてあなたが他者を「敵」だとみなし、「仲間」だと思えないのか。それは、勇気をくじかれたあなたが「人生のタスク」から逃げているせいです


やっぱり、
自分が逃げてしまったから。


勇気を放り投げてしまった、
だから他人のせいではないのです。


**


「嫌われる勇気」から、
共同体感覚という話が出るとは
思いもよらなかったです。


人間関係から逃げたいという気持ちが
あったんですよね。


だからそれを期待したけど、
やっぱり逃げちゃダメだった。
なかなかの衝撃を受けました。


不幸の原因は人間関係。
だとしたら、幸福の原因も、
やっぱり人間関係なんです。



それには、実践すべき、
2つのことがあるそうです。


続きは、次回。

人間関係の土台はこの2つ~自己受容と課題の分離を心に刻め! - ichigo's blog



~まとめ~

まずはこれを理解しよう

①人生のタスクと向き合う(仕事・家庭・友人)
②他者を味方だと思う





嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え

嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え