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指示待ち人間にお困りですか?~部下に教える必要はないのです

自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書



「指示待ち人間」は自分の頭で考えられないのではない。自分の頭で考えて行動したことが、上司の気に入らない結果になって叱られることがあんまり多いものだから、全部指示してもらうことに決めただけなのだ。


部下が動いてくれない
上司がわかってくれない


会社生活では
永遠のテーマですね。


それは、
教える人の気持ちも、
教わる人の気持ちも、
お互いに
わかってないからです。


前回は、
人の心理を知ることが
最大の武器になることを
学びました。

ichigo-it.hatenablog.com




それは、
指示の出し方にも
当てはまります。


人の気持ちを知って、
戦略を立てましょう。


今回は、
「自分の頭で考えて動く
部下の育て方」より、


教える側の姿勢について
考えてみます。



上司の、間違った認識

教え方が悪い?

教えた側というのは「それ、前にも教えたことあるぞ」というのをよく憶えているもの。ところが教えてもらった側は何も憶えていないことが多い。教えることは能動的、教えてもらうことは受動的だからだ。ならば、記憶をしてもらうには、部下の側が「能動的」になる必要がある。


何度も説明してるのに、
なぜ覚えないのだろう?


自分の教え方が悪いの?


教えたことを
なかなか覚えてくれないと、
すごく悩みますよね。


自分の言い方が悪かった。
説明が下手なんだ。


そう思って、必死で、
言い方に気をつけたりします。
教え方を学んでみたりします。


でも違うんです。


覚えられない理由。
それは、「受動」だからです。


人は、受け身になると
覚えません。


説明を聞くって、
とても受け身の行為なので、
ツラいんです。


その場では
わかった気になって
後から考えると、何だっけ?


そんなことは
誰にでも起こることです。


受け身で聞いてるときは
何も考えてないからです。
その時間を耐えることに
必死なだけです。


記憶を定着させるには
人に教えるのが一番いいと、
よく言われますよね。


それは、能動になるからです。


能動的に、
自分の頭で考えなければ
覚えられないのです。


では、どうするか。


それは、


教えない


教えても覚えません。
相手は受け身だからです。
ムダな労力です。


教え方が上手か下手かなんて
関係なかった

というわけです。


教え方に悩む必要はありません。


相手を、いかに、
能動的にさせるか。


そこを悩むべきです。


見てるとイライラしてきて、
つい、口を出したくなります。
教えたくなるんです。


そこをグッと我慢して、
「教えない」


例えば、子どもの勉強でも、
何も教えずに、


「教科書のどこに書いてあるか
探してごらん」


そう言ってあげるほうが
覚えるそうですよ。


自分で考えさせる。
自分で探させる。
教えない。
説明しない。


自分の力で、わかった!


その体験が必要だったのです。


指示を出すと、指示待ちになる

指示を出すというのは、自分で答えを見つける喜びを奪う行為だ。推理小説を読もうとしたら犯人をばらされてしまうのと同じ。映画を観ようとしたらクライマックスの面白いところを解説されてしまうのと同じ。


教えてしまうと
能動的になりません。


指示も同じです。


上司も、親も、
指示が大好きなんです。


何でも先回りして、
やってあげたくなります。


失敗しないように、
丁寧に、
あれこれと、
指示を出してしまいます。


だけどそれは、
映画のネタバレと同じ。
つまらないんですよ。


誰もが、
自分で知りたいのです。


失敗も、
自分でするから意味がある。


答えも、
自分で見つけるから喜びがある。


それを周囲が、
何でもやってあげてしまえば
積極性なんて育ちません。


やらされ仕事には、
意欲は絶対にわきません。


「教えたい」
「指示を出したい」


それは教える側の
エゴだということを
きちんと自覚しましょう。


指示も、説明も、お説教も、
相手は聞きたくないんです。


自分の力で
やり遂げたいんです。


例え、指示を求められても、
「どうしたらいいかな?」と
逆に質問をすることです。


「なぜ教えてくれないの!」
「なぜ指示してくれないの!」


そう逆ギレされても
気にせずスルーしましょう。


指導力とは、忍耐力です。


「聞けば教えてくれる」
それを覚えてしまうと、
決して能動にはなりません。


相手を能動にもっていく。


そこが試されているのです。


助けることで、かえってダメにする

自分が創意工夫する余地を奪われてしまうからだ。自分の仕事が自分のものではないように感じられ、「やらされている感」が強まる。やがて、上司から命じられるままに動く「指示待ち人間」になってしまう。


「助長」の由来を、
知っていますか?


これは本来、
悪い意味なんだそうです。


中国の「孟子」の言葉です。


苗の成長を早めようと、
苗を引っ張ってみる。
そうすると当然、
抜けてしまいますよね。


成長どころか、
ダメにしてしまうわけです。


助長の意味とは、
余計な力添えをして
かえってダメにしてしまうこと


リーダーが引っ張る


それじゃダメなんです。

「できない」が「できる」に変わる瞬間、人間はそれを快として感じるようにできている。


私も、あれこれ言われるのが
本当に嫌いです。


考える時間をくれ!
と、思います。


そんなに言うなら、
自分でやれば?
と、思います。


信じてくれてない感じがして、
イヤになるんです。


人に聞くより、
自分で調べたほうがいい


そんなときもあります。


あれこれ、
余計なことまで
言ってくるからです。


自分でやり遂げる力。


そこを応援するのが
真の育成です。



本当は、考えることを求めてない

軍隊式が染みついている

四の五の言わず、命令されれば 何も考えず猪突猛進する。そんな兵隊を求めるところからこの方式は生まれた。戦後、軍隊式以外のロールモデルを見出せなかった体育会系は、軍隊式の指導法を長く引きずることになったようだ。


指示待ち人間が多い理由。


そもそも日本は、
指示を待つことを求める。
そういう社会です。


軍隊式が染みついています。


言われた時間に
言われたとおりにやる


そういう人間が好まれます。


出る杭は打たれちゃうのです。
長い物には巻かれてほしいのです。


そうではありませんか?


「どうして、
言うことを聞かないのだ!」と、
怒っていませんか?


創造性なんて、
求めてないんですよ。


自分で考えて行動したら
怒るんです。
「自分勝手だ」と。


それなのに、
「自分で考えろ」と言う。


矛盾しています。


過渡期なのかもしれません。


DNAに刻まれてしまっている、
その軍隊式を
やめなければならないのです。


自分の考えで、
創造的に行動する人を
応援するのです。


できていますか?
むしろ、嫉妬していませんか?


そして、
教わる側も、
「ちゃんと教えてくれ!」と
言います。


自分で考えようとは、
最初から思ってないのです。


教える人は、有能。
教わる人は、無能。


そんな意識が根強いんです。


上の者は、下の者に、
教えてあげる。


下の者は、
教わったとおりにやる。


前提が、対等ではありません。


誰が悪いというよりも、
日本の体質の問題と言えそうです。


だから、教える側も、
そして、教わる側も、
痛みを克服しなければなりません。


今までのやり方、
自分の心の壁、
それを取り払わないと、
考える部下は育ちません。


指示待ち人間が多すぎると、
部下への不満を言う前に、
自分の姿勢を見つめて、
変えていく必要があります。


もちろん、教わる側も、
受け身の姿勢を
変えねばなりませんが、
そこを導いてあげるのも
教える側の力になります。


**


「教えない」やり方。


実践してみると、
かなりツラいです。


イライラしてきます。
言いたくて言いたくて、
心がザワザワしてきます。


今までのやり方が
抜けきれないんですね。


でも、そこを少し我慢すれば
だんだん慣れてきます。


教えるのではなく、
見守ってあげること。


相手の能動性を考えること。


仕事だけではなく、
家庭でも同じです。
友人関係も同じです。


結局は、
人の気持ちを知ること。


これに尽きるわけですね。



~まとめ~

あなたの指示が、
相手を指示待ちにさせている
能動的な姿勢を引き出そう




自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書

自分の頭で考えて動く部下の育て方 上司1年生の教科書