ichigo's blog

気軽な日記ブログです

さくらももこさんの訃報に思う~文章を書くコツは日常の笑い

ちびまる子ちゃん ダイカット巾着 まる子


私は自分の感想や事実に基づいた出来事をからしくデフォルメする事はあるが美化して書く技術は持っていない。
それを嫌う人がいても仕方ないし、好いてくれる人がいるのもありがたい事である。
(「もものかんづめ」)


どんなことも
すべては笑いのネタ!


さくらももこさんの
生き方・書き方からは、
それを一番、感じます。


人生は、
ネタの連続


ブログを書くにも
役立ちます。


**


2018年8月


2018年は、
信じられない猛暑。


心身ともに、
疲労を訴える人が
たくさんいましたね。


そんな暑いさなか。


歌丸さんに続き、
この方の訃報も。

www.sankei.com


8月15日、
さくらももこさんが
乳がんでご逝去。


享年53歳。


早すぎます。


これまで、
たくさんの笑いを
お茶の間に
届けてくれました。


寂しくなって、
久々に、エッセイも
読んでみました。


その文才、
やっぱり偉大。



日常を笑いに変えるエッセイ

もものかんづめ

もものかんづめ (集英社文庫)



エッセイ
もものかんづめ


これの何がいいって、
日常のささいなことが
話題になってるところ。


例えば、
水虫になった話。


あくる日から、私の水虫研究は始まった。野口英世並みの熱意で研究を行い、一日のうち七十パーセント以上の時間を水虫に費やしていた。こうなると、苦悩だか生きがいだかわからなくなってくる。とにかく生活の基盤が『水虫』なのだ。  
研究の主な内容は『治療』である。


そうそう。
病気になったり
ケガをしたりしたとき。


研究者かってくらい、
必死に調べますよね。


そんなことも、
解決すると
すぐ忘れちゃうものですが。


それを、
こんなふうに
書けるなんて。


しかもこれ、
16歳のときの話。
昔の話でも新鮮。


あぁ、天才だなぁ
と、思いました。


友人たちは皆、海へ行ったり彼氏ができたりして青春を謳歌している。しかし私には、そんな事は許されない。水虫持ちの女には、海も彼氏も贅沢品なのだ。
一体どうしたら治るのだろう。こんな事では嫁にも行けない。将来、就職する時にも身体検査で水虫持ち、という事がバレて採用試験に落ちるかもしれない。私の人生は水虫で台なしだ。


ちょっとしたことで、
私の人生、終わった!
暗く、どよーんとなる。


思春期の頃の
あるあるですよね。


そんな、あるある話が、
読み進めるうちに、
どんどんと
よみがえってくる。


また、健康ランドにハマり、
足しげく通ってた話も。

通うって言ったって、お茶やお花とワケが違う。健康ランドに通う事になった 24 歳の私は、嫁入り前に一体そこで何を学べば良いのであろうか。  
ともあれ、健康ランドに通う事は、私にとって楽しむべき事であり、ちょうど良いリラックスにもなるので、週に二回くらいの割合で通う日々が続いている。  
友人に話しても皆、「へえ、良いわね。私も一緒に通おうかしら」と口を 揃えて言うが、一緒に通う事になった者はひとりもいない。


私も、
この年齢でこれ?とか、
女性なのにこれ?とか、


そう思うようなことに
ハマることがあります。


そんなとき、つい、
周囲の目が気になって。
思いっきり楽しめない。


いや、もちろん、
誰も見てないですが。


なんか、妄想の中の
世間の声が聞こえてきて、
自分で自分を
抑えてしまったり。


そんなことがあるんです。


だから、
24歳で健康ランドに通う!
ってことを、


こんなふうに楽しみ、
面白く書く。


そんな生き方に、
敬服してしまいました。


私も、
健康ランドどころじゃない。


わけ わかんないこと、
たくさんしてきましたが、
あまり覚えてない。


頑張って
思い出してみようかなと。


極めつけは、
盲腸になった話。


半年くらい経ち、フッと検査の事を思い出した。「そういえば、私の腸はポリープがあるかもしれないんだったなァ……」。そう思うと、何かしみじみとした気持ちになり、〝ポリープや ああポリープや ポリープや〟などと一句詠みたい心境になった。  
そこで、その創作意欲をそのまま私の本業である漫画にしてやろうと思い、『盲腸の朝』という作品を描いた。  
漫画のネタには毎回悩まされるものなので、命がけではあったものの、盲腸になってみて、良かったなァ……と近頃では盲腸の評価も高まっている。  
こうしてみると、私の人生ムダだらけだと思っていたが、ムダな事こそネタに使えて大切なものだと、恥かしながら我が人生に光明あり、の気配を感じている。


一句詠みたいってのも
すごいところだし、


それを
創作にするってところも。


すべてが大切な経験だと
人生に光明を感じるところも。


生き方も書き方も、
なるほどな!っと、
思いました。


**


若い頃も、
さくらももこさんの
エッセイを読んだ記憶が
ありますが。


そのときは、
何とも思わなかった。


何が面白いかも
わからないまま、
本を閉じた気がします。


だけど、


こうして
ブログを書き始めてみて、
すごく実感します。


どうして、
こんなにも面白く
書けるのか?と。


しかも、
ガハガハ大爆笑というより、
クスクスッ・・・という、
共感の笑い。


SNSや、本を眺めていて
気になることと言えば。


幸せ自慢
不幸自慢


自分って、すごいでしょ?
自分、こんな楽しい!


とか。


自分って、かわいそう。
誰か同情して!


とか。


そんな感じが、
どうも
気になってしまいます。


あ・・・、今、
読んでくださってる方に
言いたいことではないです。


一般的な話。
というより、自分の話。


私も、どうしても、
自分の話を書こうとすると
うまくいかない。


自慢のつもりでも、
かわいそう話のつもりでも
ないのですが、
なんか、気になる。


要は、普段の
自分への語りかけが、
そうなってるってこと。


私、すごい。
私、かわいそう。
私、大変。
私、私、私・・・


だから、正直な心情を
吐露しようとすると、
そんな文章に
ならざるを得ない。


違った視点とか、
面白い視点とか、


そういうものが、
そもそも
ないってことですね。


だけど、
さくらももこさんは。


自分語りをしていても、
鼻についた感じはなく、
客観的に眺めて、
あぁ、そうそう!と思える。


日常の話、
どうってことない話でも、
なんだか楽しい。


こんな、しょうもない話を
こんなに面白く書けるとは。


そこが、本当に
うらやましいです。


歌丸さんの話で、
しゃべりのプロは
うらやましいって
書きましたが。


ichigo-it.hatenablog.com



なんだ。
書くことだって、
できないじゃないか。


きっと、
物事の見方が違うから。


「自分って・・・」
ではなくって。


「面白い」を発見することに
注視している。


ビジネスマンが
いつも仕事を考えるように。


笑わせるプロの人は、
笑えることを
いつも考えている。


だから。


笑える話を、
言ったり書いたり
したいなら。


いつも
笑える自分でいよう


技術よりも何よりも、
まずはそこ。


結局は、
言えないのも
書けないのも
心にないからですね。


ちびまる子ちゃん

ちびまる子ちゃん テレビ放映1000回記念SP「わたしの生まれた日」の巻 [DVD]


アニメの
ちびまる子ちゃんも、
子どもの頃は
必ず見てましたが。


すっごい大爆笑。
って記憶はなくて。


特別、
感動したわけでもない。


逆に、そこが、
偉大な証拠。


普通に見てられるというか。
スッと自然に入ってくる。


こうして見ていくと、


日曜の定番、
笑点
ちびまる子ちゃん
サザエさん


この流れには、
共通点がありますね。


わざとらしくない、
自然体な笑い


大爆笑でも
大感動でもなく。


泣かせてやろうとか、
笑わせてやろうとか、
押しつけな感じがない。


あっさりとした、
日常的なもの。


人々が求めてきたものが、
そこにはあった。


じゃあ、今は?
キラキラや、
刺激ばかり求めて。


日常が薄くなってる?


それでもやはり、
ちびまる子ちゃん
輝きは失わない。


人生の真髄は、
日常にあり。


ってことですね!


**


ちなみに、
これを書いているときに
3歳の甥っ子が私を見て、
ひとこと。


めめ(目)に
前髪が入ってる!
アッハハハハー!!!


そんなところで
笑える才能、
すごすぎる・・・


ブログを書くにも、
そんな観点を
思い出したい。




ブログネタに
お困りの皆さん、


2019年は、
もっと、
笑ってみよう

ナカタ ちびまる子ちゃん 2019年 カレンダー CL-113 壁掛け B3